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「栞に文字が書かれていて」
「すみません。誰かがメモ紙に使ったものが紛れたのかな」
「別にいいの。ちょっと気になっただけで」
仕事中なので、少し話をして店を出る。
家まで歩いて行く中、頭の中ではあの栞のことを考えていた。本当に偶然紛れ込んだけなのだろうか。
それとも……あの時はレジにいたのは塩沢君。でも彼とは思えなかった。こんなことをする理由が思い当たらないから。
「やっぱり偶然よね」
それが正解な気がする。ミステリーを読んでいるからか、変に考えを巡らせてしまった。
でもミステリーって面白い。結局家に着いてから残りを一気に読んでしまった。
「今度富山君に感想を伝えないとね」
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