榛野 花音

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一縷と花音が出会ったのは偶然出会ったのは高校一年の時に保健室でだ。 花音はその時、体育の授業でボールを顔面にヒットしてしまい、鼻血が出たので念の為に友人に無理やりに引っ張られて保健室に連れてこられた。 「榛野くん、大丈夫?」 美人すぎる保健医は花音の鼻血を拭う 友人の彰は目の前の巨乳で尚且つ美人な保健医に鼻の下を伸ばして、食い入るように乳をガン見しているのを花音は呆れて、ため息を零した そう友人はこの保健医に会う口実として花音を保健室に付き添う形で無理やり引っ張って来たのだ。不純過ぎる動機なのだ。 「優里奈せんせぇ、彼氏とかいんの?」 「ひ・み・つ」 下卑た声色の友人が保健医に聞くと、保健医は慣れた様に躱すのだ、花音はこの時、この友人である彰と友達なのが後悔でたまらない気持ちが過ぎる。そんな心情にお構い無しの彰はセクハラ紛いの質問を繰り返すのだが、保健医は軽やかに嫌味なく不快にさせない程度で彰の質問に躱す。やはり大人の女性としての対応なのだ。 そんなやり取りの間に、保健室の扉が静かに開く αクラスを意味する赤のストライプ柄のネクタイを付けた男子高校生が入ってきたのだ。 新しい訪問者が現れた方に顔ごと向けた花音はその男子生徒と目が合った。 「あら、本城くんどうしたの?」 魅力的微笑みを浮かべる保健医はこの男子生徒を本城と呼ぶと、彰は慌てて花音の腕を掴み立ち上がらせ保健室から出ようとする。  
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