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保健医が声をかけた事で、花音の腕を掴む力が抜けたのを感じて、振りほどくと振りほどかれたのを感じて、本城はすぐ様に花音を見つめ
αの支配力が花音に向けられるが、恐怖を鼓舞し何とか保健室から慌てて走り去る。
花音には、この状況を理解出来なかった。
何故、自分が。今までにαと関わって来なかったのだ。だから自分がαである彼に何かした訳では無いと思うと、思考を巡らせる。
実際、花音は本城と呼ばれたαとは今日初めて会ったのだから、自分は何故呼び止められたのか呼び止められる理由がない
「あきら!」
今日に戻ると友人の彰はクラスメイトと談笑していたのを見て、自分をほって逃げたのを思い出し、花音は怒りがフツフツと湧いてきた
「おお、花音か!」
お前を置いて逃げる様に帰ったのわりぃ と笑いながらそう付け加えると、彰と談笑していた1人の女子が口を開く
「花音君、彰から聞いたよ。本城 一縷に呼び止められたんだって?」
「うん。だけど僕、彼に会ったのは今日が初めてだし、何かしたって記憶すらない。だから、呼び止められる理由なんか無いんだよね」
「そーなんだ・・・・・・」
少し考える素振りをする女子生徒。
「本城 一縷ってさ、一部では氷の王子様って呼ばれてる事もあるよ。」
「なんでだ?」
別のクラスメイトの男子が女子に問うと、別の女子がその問に答えていた。
「本城 一縷って優しいらしいんだけどさ、だけど告白してくる人に対しては冷徹らしい。2組の笠原桃子が告白したらしいんだけど、」
『俺に釣り合うようなら、考えるけどさ。正直βの君がどう足掻いても、俺に釣り合う訳じゃないよな?
俺に釣り合う努力ってしてんの?どんな努力してんの?』っていう言葉が返されてきたんだって と。
「こっわっ!」
彰が自分自身を抱えるように腕を摩る
「α至上主義なのかな?」
「うーん、お付き合いするならα至上主義なんじゃないかな?」
そんな、本人でもないのにただの想像と化した答えの出ない議論はそれで終了し、別の話題で盛り上がった。まぁ、花音君は可愛いから気をつけてね そう付け加えて───
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