決意

3/3
前へ
/21ページ
次へ
決戦の日を前に、私は黙々と薬草を集めていた。 鬼と戦えば、たくさんの怪我人が出る。 少しでも傷薬を用意しなくては。 私に出来ることは……これだけだから。 『はる。』 流が隣に座った。 やえ子の事で気まずくなってから、流と会話するのは初だった。 『はる、俺を避けてるよね?』 『……………』 図星だった。 流を怖いと感じた理由は それは、もしかしたら やえ子とテツさんを殺したのは、流なのかもしれないと思ったから そう結びつけていたけど…… 流は命懸けで鬼から村を守ってくれた。 『……ごめんなさい。』 『いいよ。また話してくれたし。』 『違うの!私は流を疑ってた! だからっ………それに対してのごめんなさいなの!』 『……謝る必要はないよ。』 今、1番に思う事は 『流、死なないでね……』 『うん。』
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加