目撃

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目撃

『流!こっち、手伝ってくれないか?』 畑で取れた野菜を市場に並べていると、大工のテツさんが大声で呼んだ。 『ちょっとテツさん!流を便利に使うのやめて!』 『すぐだからよぉ!頼むべ!』 『はは、いいよ。はる。すぐ戻るから。』 ん? 『流?顔色悪くない?』 『え?大丈夫だよ。』 そう言って、テツさんと一緒に行ってしまった。 ……………おそい。 朝から並べた野菜も全て売れて 帰る頃合いなのに。 流は戻って来ない。 人使いの荒いテツさんにコキつかわれてるに決まってる! 迎えに行くしかない。 流は断れない性格だし! 空っぽの籠を背負ってテツさんの現場に向かった。
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