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悲劇
翌朝。私は弟達の横で目が覚めていて
流はすでに日課の薪割りをしていた。
『おはよう、はる。』
昨日の事なんか何も無かったかのように
いつも通り、流は爽やかに笑っていた。
『流、頭痛に効く薬草集めるから、薪割りが済んだら手伝って!』
『薬草はいいよ。』
『駄目!効くんだから!絶対………』
『た、大変だぁ!!』
近所に住んでる伝八さんがすっとんで来た。
『どっ………どうした?』
伝八さんの声を聞き付けて、父さまも家から出てきた。
『大工のテツさんと、反物屋のやえ子ちゃんが
鬼に喰い殺されちまった!!』
目の前が真っ暗になった。
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