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第06 Mな亜里沙と保健体育
菊池亜里沙、制服のリボンからすると2年生だ。
見た感じは、幼く可愛い何でも言う事を聞いてしまいそうな、雰囲気を持っている。
それでだろうか、上級生になすがままにされていたのは。
「お好きな所へ腰掛けて下さい」
椅子を俺が使ってる以上、ベッドしか無いのだが。
「秋本君」
「誠司で良いですよ、亜里沙」
「分かったわ、誠司、私が来る前に誰か来てたの?」
「え?」
「ベッドの上に、下着が・・・」
「あ! それは、忘れ物というか強引に置いて行かれた物であって、決して俺が取った訳では無いんです」
「置いていつた・・・やっぱり噂は本当なのね」
「噂?」
「誠司の部屋に入ったら、何かサービスをしなければ行けないと言う、しなければ2度と相手にしては貰えないと言う、噂よ」
何だ? そんな可怪しい噂は何処から出て来たんだろう、怖すぎるぞ。
「そんな事は無いですよ、とにかくご用件を伺います」
「実は、トイレでの事なのだけど、誠司がずっと私を見ていたでしょう」
やっぱり、あの件の口止めか。
「大丈夫ですよ、俺は誰にも言いませんから」
「違うの! あの時私は、今まで以上に興奮しちゃって、貴方の冷ややかな視線が忘れられないの」
此の人は、顔を真赤にして、何を言っているのだろう?
「それで、お姉様では無く、貴方に同じ事をされたらどうなってしうのか考えたら、居ても立っても居られなく成って、来てしまったのよ」
あ~、俺に屈辱を与えて欲しいって事か、涼花がSなら亜里沙はMって事か、俺には経験無いし無理だな。
「済みませんが、無理です」
「はぁ、もっと虐めて」
亜里沙は既にベッドで横に成っているし、今の言葉だって喜ばす為に言った訳では無いんだがな。
仕方がないか、少しだけトイレで見た時の真似をしてみよう。
俺は亜里沙の耳元で囁いた。
「亜里沙は、エッチなんだね」
「嫌、言わないで~」
俺は亜里沙の内太ももを撫でた。
「あぁ、行き成りそこからなんてぇ」
「それなら、何処が良いのかな?」
「そんな、恥ずかしいわ」
「言わないなら、止めちゃうよ」
そう言いながら耳を甘噛した。
「駄目~~、止めないで、亜里沙は胸が感じます」
やっぱり、耳を甘噛されれば、誰でも声が出ちゃうよな、俺は涼花の時を思い出していた。
「胸ね、制服が邪魔だし、下着まで付けてるじゃないか、此れじゃぁ無理だな」
「今、今直ぐ外します」
亜里沙は制服のボタンを外し始めた。
「駄目だよ、今日は此れで終わり」
「そ、そんな」
「終わりです、変態さん」
「あ、あぁ、言わないでぇ」
亜里沙の瞳が潤んで怪しい状態に成っている、トイレの時と同じだ。
「さぁ、今日は帰って下さい、出禁にしますよ」
「その冷ややかな目、焼き付けて帰るわ」
亜里沙は、俺を暫く見つめ部屋を出て行った、彼女の体質をどうこう言う気は無いが、出来れば次が無い事を祈りたい。
オマケに下着が1枚増えてるし、俺は2つの下着にタグを付けて名前を書いた、いずれ機会が有ったら返す為に。
翌日、俺が最も嫌いな授業がやって来た、それは保健体育だ。
今日は、保健の方なのでまだ良いが、体育の着替えだけはまだ慣れない。
「では授業を始めるぞ」
「現在、男性の人数低下により、独りで流される、子孫を残す為の種を無駄にしない為、手軽に保存が出来ないかと研究が進められている」
「このままでは、世界的に禁止されてる、コピー人間の研究再会も有りえるかも知れない状況だ」
凄い深刻な問題に成っているんだな。
「秋本」
「はい」
「お前は週に何の位やっている?」
「え? 流石にそれは恥ずかしいですよ」
「そうだな、公平でも無いからな、小娘共全員顔を机に伏せろ」
「秋本を想像してやっている者は、手を上げろ」
な! 全員
「週2回以上やっている者は?」
此れも全員かよ
「良し、顔を上げて良いぞ、今度は秋本伏せろ」
いやいや、伏せたって意味無いじゃないか!
「クラスの女子を、想像してやっている者」
ううう、皆見てるんだろうな。
「週2以上やっている者」
生き地獄だ!
「よし、顔を上げて良いぞ、秋本に選ばれてる女子は幸せだな」
「因みに深く追求する事は禁止と成っている、破った場合は退学も有るから気を付ける様にな」
はぁ、最悪の授業だよ。
「秋本、男子はそれで良いんだ、先生は秋本が健全で安心したぞ」
「はい、有難う御座います」
「次に女子の月に1回やってくる・・・」
あ~あ、俺も女に生まれて来てればな、こんな恥ずかしい苦労はしなくて済んだのにな。
昼休み食堂を出た俺は、独り中庭のベンチに座り空を眺めていた。
後、数日でゴールデンウイークだ、帰省はしないで引き篭もろう。
「誠司」
「光、どうしたの?」
「実は誠司に、お願いが有るの」
「お願い?」
「ゴールデンウイークの最初3日間、良ければ家の屋敷に来て欲しいの」
「何か有るの?」
「ええ、パーティーが有るのだけど、出来たら男性同伴の方が良いから、姉にも負けたく無いし」
「そうなんだ、良いよ」
「本当! 有難う嬉しいわ」
「それじゃ、またね」
光はお嬢様でも、良い娘なんだな、綺麗だしスタイル良いし、性格も良い、完璧じゃないか。
俺は光の事は置いといて、再び空を眺めた、雲のように風まかせの人生だったら良いだろうなと思う。
「誠司」
「美和」
「深刻そうな顔をしてどうしたの?」
「う~ん何故、男に生れて来てしまったのかなと思ってね」
「え~ 美和からしてみれば羨ましいけどな、モテモテに成れるんだよ」
「俺は平凡で良いんだけどな」
「結構ストレス溜まってる様だね、美和が解決して上げるよ」
「どうやって?」
「ネットで同じ悩みを持つ男の子を探せば良いんだよ、美和が良いサイト知ってるから、夜教えて上げるね」
「成程ね、有難う助かるよ」
同じ悩みを持ってる人は、きっと居るだろう。
共感出来て、愚痴が言い合えれば少しは人生楽に成かも知れないな。
自然と午後の授業は穏やかに受けられた、此れも美和のお陰だ感謝したい。
夕食を終え、部屋で美和を待っていると、5分程でやって来た。
「誠司、入るわよ」
「どうぞ~」
パソコンは立ち上げてある、俺は美和に席を譲り、ベッドへ腰を掛けた。
「美和、有難うね」
「気にしないで、学園生活を楽しくする為よ」
美和も優しいんだな。
「出来たわ、此処からは個人情報だから、自分でやってね」
「分かった」
俺は、美和が外した椅子に座り、名前を入力し始めた。
「あ~ 誠司、本名は駄目よ後写メとかも禁止よ」
「何で?」
「当たり前の事よ、近所の街や学園の娘だって使ってるサイトなのだから、直ぐに特定されてしまうわ」
「成程、分かった」
「それなら、最後の一文字、司ならどうかな?」
「良いと思うわ、後ね地域は神奈川県までにしといた方が良いわ、こう言うのは余り詳しく書いては駄目よ」
「覚えとくよ」
「それじゃ、私は戻るから頑張ってね」
「ああ、有難うね~」
俺は全ての欄を入力して、登録を完了させた。
「おお~ 早速来たぞ」
何十件ものお誘いが来たけれど、全て女性だった、美和の言っていた事が本当の意味で理解出来た。
写メ付きで、過激な文章で誘って来る娘もいる。
此の分だと、目的の人と知り合えるまで時間は掛かりそうだな。
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