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しかし、それで『同じモノ』と決めつけていいのだろうか……。
もしかして、もう一枚同じものがあったのかも?
なんて、考え出したらキリがないほど『可能性』が浮かび上がってくる。でも、それよりもここは早く大人……いや、事情を知っている母に言いに言った方がいいだろう……。
「なっ、何?」
そう思い行動しようとしたが、私はすぐにその『異変』に気が付いた。持っていた写真が突然。コマ送りの映像の様にパッパッと動き始めたのだ。
「…………」
当然、私は何もしていない。ただ写真を持っているだけだ。それなのに、写真が勝手に映像を映し出している。
桜並木がキレイな中、母は「見えないと」と言っていた笑顔がかわいく、キレイな女の子がこちらを見て笑っている姿……と、ここまではよかった。
しかし、その後すぐ――。
「っ!?」
いきなり現れた短髪の女の子が、その写真に写る女の子を思いっきり突き飛ばし、その後に映し出されたのは……。
「…………」
その突き飛ばした女の子のニヤッとした口元と……なぜか達成感に浸っている表情だった。
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