メッセージ

4/11
前へ
/11ページ
次へ
 しかし、それで『同じモノ』と決めつけていいのだろうか……。  もしかして、もう一枚同じものがあったのかも?  なんて、考え出したらキリがないほど『可能性』が浮かび上がってくる。でも、それよりもここは早く大人……いや、事情を知っている母に言いに言った方がいいだろう……。 「なっ、何?」  そう思い行動しようとしたが、私はすぐにその『異変』に気が付いた。持っていた写真が突然。コマ送りの映像の様にパッパッと動き始めたのだ。 「…………」  当然、私は何もしていない。ただ写真を持っているだけだ。それなのに、写真が勝手に映像を映し出している。  桜並木がキレイな中、母は「見えないと」と言っていた笑顔がかわいく、キレイな女の子がこちらを見て笑っている姿……と、ここまではよかった。  しかし、その後すぐ――。 「っ!?」  いきなり現れた短髪の女の子が、その写真に写る女の子を思いっきり突き飛ばし、その後に映し出されたのは……。 「…………」  その突き飛ばした女の子のニヤッとした口元と……なぜか達成感に浸っている表情だった。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加