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生きたまま一飲みに!
そこへ先程の大蛇と戯れていた美女が大きな籠を持って現れた。美女は籠から一匹の黒猫を取り出し、蛇に向かって黒猫を高く持ち上げた。
蛇はシュルシュルと口から長い真っ赤な舌を出し、ギラギラと目を光らせて猫の方に顔を近づけたかと思うとパクリッ…と黒猫を一飲みにしてしまった。美女は次に白い猫を取り出した。白い猫はミーミーと鳴き続けていた。蛇は、白い猫を見るや否やパクリッと飲み込んでしまった。
美女は次にキャンキャン鳴く茶色の仔犬を取り出した。仔犬もアッという間に食われた。籠はカラになった。
蛇は赤い舌をシュルシュルさせながら美女に顔を近づけた。
『まさか!』
観客は皆、息を呑んだ。
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