告白、本音と建前

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ

告白、本音と建前

(この世に比肩する者のいない絶対的な美貌を持つ現世唯一の女神)は、たった今告白された。  相手は同じクラスの男子(顔はまあまあイケてるけど街中探せばゴロゴロ転がってそうなレベルの男)。  放課後、体育館裏に呼び出されて(ベタな、辟易するシチュエーションで)いきなりの「ずっと気になってました、俺と付き合って下さい!」という告白。  私は少しの沈黙の(当然即座にお断りの気分だけど、あえて焦らして男の緊張する様子を楽しんだ)後、その告白に答えた。 「ありがとう、その気持ちすごく嬉しい。(気になってた程度の軽い気持ちでこの私に告白なんて片腹痛いわ。)でも、ごめんね。(ほんと時間の無駄。)今は誰かと付き合う気分じゃないの。(まったく、冗談はそのクルクルパーな髪の毛だけにしておきなさい。)本当にごめんなさい(むしろあなたが死んで詫びて)」  男子(無様な負け犬)はその答えを聞くと、「分かった。ごめんね、時間取らせちゃって。ありがとう!」と瞳を潤ませながら(惨めに)その場を立ち去った。      ん? 何か問題でも?
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!