先輩はどきどきカワウソになる!?

141/197
前へ
/197ページ
次へ
「これ、先輩だけに反応するんでしょうか?」 「ああ。占部にだけってことね。その可能性はあるなあ。じゃあ、あいつを巻き込んで実験しないと」 「その前に論文の解明が先なんですけど」 「面倒だな。じゃあ、一応は物質の特定か」  史晴は今、論文から離れないですよという指摘に、学は一気に検証できないなあと残念そうだ。いや、いきなり史晴を立ち会わせて、それこそブラックホールが出現でもしたらどうしてくれる気だ。 「あ、それ、めっちゃ可能性として高そうだよね。科学者としては全面否定したくなるけど」 「で、ですね」  そんな会話のせいで、四人は思わず容器から距離を取ってしまうのだった。
/197ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加