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「これ、先輩だけに反応するんでしょうか?」
「ああ。占部にだけってことね。その可能性はあるなあ。じゃあ、あいつを巻き込んで実験しないと」
「その前に論文の解明が先なんですけど」
「面倒だな。じゃあ、一応は物質の特定か」
史晴は今、論文から離れないですよという指摘に、学は一気に検証できないなあと残念そうだ。いや、いきなり史晴を立ち会わせて、それこそブラックホールが出現でもしたらどうしてくれる気だ。
「あ、それ、めっちゃ可能性として高そうだよね。科学者としては全面否定したくなるけど」
「で、ですね」
そんな会話のせいで、四人は思わず容器から距離を取ってしまうのだった。
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