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「で、新しい話は聞けたのかよ」
ぐったりと疲れて戻ってきた居室での開口一番がシゲのこれだ。
寿史はうんざりとしながら、答えた。
「いえ。結局、俺の話をするだけで終始してしまいました」
「寿史さん、ベラベラ喋って情報の安売りしたっていい事ないですよ」
レンまでもが横から茶々を入れてくる。
更にうんざりしながら寿史は口を開いた。
「俺は罪に見合った刑罰を受けたいだけなんだ。
だから、何と言われようと、訊かれた事は極力間違いなく正直に答えようと思っている」
「凡そ犯罪者の発言とは思えねぇな」
シゲの発言を無視し、寿史は黒く塗り潰された所の目立つ新聞を開いた。
都合の悪い部分を読ませないようにしてあるのだ。
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