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「祖母は。祖母は実在したんですね。 俺、知りたいんです。皆が俺の記憶と本当の俺が違うって言うから。 本当の俺はどんな世界に生きていたんですか?」 切羽詰まった口調になってしまっている事にも気付かない位、寿史は興奮していた。 弁護士は考えあぐねていたが、決意したようだ。 確認するように、真っ直ぐと寿史の目を見つめながら頷いた。 「確かにそうだね。君も知っておいた方がいいのかも知れない。 ただ……。 楽しい話じゃないよ。それだけは覚悟しておいてくれないか」 弁護士の重々しい言葉。 寿史の口内に唾が増していく。 それを一気に飲下すと、不自然なまでに大きな音がした。
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