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凛太郎がそこを指で摘むたびに、身体中にピリッと電気が走る。やめてほしいのに、やめてほしくない。恥ずかしくてたまらないのに、もっと、って思う自分がいる。
「まな……あの、見ていい?」
「えっ」
凛太郎がごめん、と低く呟いて、わたしの着ているカットソーをゆっくりとたくし上げる。肌が空気に触れてひんやりと冷たい。待って、こんなに明るいのに──そう思って口を開いたけれど、もう遅かった。
「せめて……カーテン、閉めてほしいんだけど」
「ああ……」
凛太郎は晒されたわたしの胸をじっと見つめたまま、石のように固まってしまっている。そんなにまじまじ見られたら、恥ずかしくて泣きそうなんだけど。非難の意を込めてその端整な顔を睨みつけると、なぜか「バカ」と怒られてしまった。
「ねえ、バカってことないでしょ」
「うるせえな。……やばい、ちょっと待て。思ってたよりも」
そこまで言って、凛太郎が慌てて口元を抑えた。「思ってたよりも、なに?」と訊くと、「いや……」と言い淀んでしまう。
「文句があるなら見ないでよね。わたし、すっごく恥ずかしいの我慢して……」
「そうじゃなくて」
──その、思ってたよりも、綺麗、で。耳まで真っ赤に染めた凛太郎がものすごく小さな声でそんなことを言ったから、心臓がどこかに飛んでいったような心地がした。
「ああ、もう……今の、忘れろ」
彼は乱暴に言い捨てると、再びわたしのそこに手を伸ばした。じっと見つめられながら触れられる──感じたことのない感覚に、腰の辺りがそわそわと落ち着かない。それに、お腹の下がずっと疼いていて、熱くて……なんだかわたしの身体、いつもと違う気がする。
「あ……っ、やっ……んっ」
「……すげえ立ってる」
「ばか、そんなこと言わないで……っ」
凛太郎がわたしの胸の先端に吸い付く恥ずかしい音と荒い息遣いが、部屋中に響く。彼の左手はわたしの腕を押さえつけていて、右手はずっと胸に触れたまま。その薄い唇だけが、そこや首筋、唇、頬──いろんなところを自由に動き回って、優しいキスを落としていく。
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