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もう、身体に全然力が入らない。このままどこまで進んじゃうんだろう。この熱をどうにかしてほしい、っていう思いが少しずつせり上がってきて──気がついたら、わたしの息遣いも凛太郎と同じくらい荒くなっていた。
こんなに明るいところで、誰にも見られたことがないところを暴かれて、弄ばれて、舐められて。ずきずきと疼く場所から溢れ出しそうな熱いものも、突き抜ける甘ったるい声も、何もかも、自分じゃないみたいだ。
「まな……俺、もう……」
凛太郎は苦しそうな表情で呟くと、黒いTシャツを脱いでベッドの下に投げ捨てた。彼の白くて綺麗な肌が窓から射し込む夕日に照らされて、わたしは思わず息を呑む。
──ベースばっかり弾いてると思ってたら、どうしてそんなに綺麗な身体してるの。肌も綺麗で、均整が取れてて……そう、その流し目だってずるい。まるで、わたしをドキドキさせるために計算しているみたい。
「……ずるい」
「は?」
「顔だけじゃなくて、身体まで綺麗なんて」
わたしが不貞腐れたように呟くと、凛太郎が一瞬目を丸くしてから盛大なため息をついた。そして、おまえ、バカじゃねえの?と、軽く舌打ちする。
「……綺麗なのはどっちだよ」
再びわたしに覆い被さってきた凛太郎に、低く囁かれた。それってどういう意味?尋ねようとしたわたしの唇を、彼はまた塞いでしまう。
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