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答えの代わりに差し出されたのは身分証明書……自動二輪の免許だった。
「えっと……? え、直人って24だったの!?」
「ああ。驚いたか?」
「驚くよ!!」
同い年かひとつ下くらいかと思ったら、まさか年上だとは。
オレは早生まれでつい最近20歳になったのだが、これは驚いた。
「最終学歴は一応、大学。俺を引き取ってくれたマスターが行かせてくれた」
「オレは実家の店があるから高校で終わったけど……マジか……オレより高学歴じゃん……」
「俺と同い年の加賀美って探索者の方が高学歴だぞ? 御須門大薬学部の大学院行ってる。なぜか司書資格取ってたし……確か、ここの市立図書館への就職が内定しているそうだが。今は雪谷さんの探偵事務所で事務員のバイトをしているらしい」
「うん、その人すごくない?」
「ちなみに天文学の教授している探索者もいるぞ」
「大学教授も探索するんだね」
ともかく、直人が年下でなかったことに対して安堵した。
実はオレは条例だとかそういうことは結構気にする質で、直人が年下だったらどうしようかと思っていたのだ。
そんなことを話していたが、翌日、直人にとってはダメージが大きすぎるだろう話を彼の口から聞くことになった。
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