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この坂は少し下った場所にコンビニが一つある。そこは放課後、
仲間たちと馬鹿な事をしゃべくり倒す場なのだが今日は違った。
「くお~!うまい!」
ケーがコンビニの味付き茹で卵を頬張っている。
「結局二人やん、もう俺お前飽きた」
「そんなん言うなや。しゃあないやん!あいつら女やろ!」
口の中で噛み砕いている卵の黄身と白見が見えている。
「あいつらぁー」
最近軍団の大半に女が出来て遊び倒している。後の奴らは市内に出てAV勧誘のバイトをしているのだろう。
ヴゥーン、 ヴゥーン。
ポケットから出そうとしているケーのスマホが震えた。
「あっ、英一とまっくんは今こっち向かってるって」
「あ、マジで!?」
俺は直ぐに察しがつきテンションが高くなった。一回家に帰って来るという事は、車で来るという事だ。
英一は5月生まれで直ぐに免許を取りに行き、最近車を購入した。
それからは一旦同じクラスのまっくんを連れて家に帰り、
車でこのコンビニまで来て何処かに遊びに行くという日が
多くなっていたからだ。
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