英一とまっくん

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「ちゃうやん、あれ食わなな、家までもたへんかってん」 「とりあえずいこうや、雨も強なってきたし!な!ケー」 まっくんの言葉にはもう喧嘩はええやろという気持ちが秘められている様に思えた。 「・・早よ行こや!俺ゆで卵しか食ってないねん!」 さっきの芝居で機嫌が直ったのか、いつものケーに戻っている。 「何行く??」 まっくんが全員に問いかけながら車の助手席側に回った。 「焼き鳥どう?」 英一が運転席のドアを開ける。 俺は何を食べたいか考えながら助手席の後部座席のドアを開けようとしたが、 トランク越しに立っているケーがスマホを見て動かない。 さっきの機嫌が悪いとは違い、怒りが滲み出ている。 「戸塚からか?」 英一も異変に気付いたのだろう、マジな顔つきに変わっている。 戸塚というワードでまっくんも、ケーの答えを待つ。 「・・・何でやねん・・・嘘やろ?大垣が・・・」 けーのこの言葉で3人全員、喧嘩モードの血が流れた。
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