寝屋川軍の侵撃

1/6
前へ
/98ページ
次へ

寝屋川軍の侵撃

マークⅡバン。通称、マーバン。英一の車だ。真っ黒で黒光りさせる様に 塗装をしている。これが、柏原西の通学の坂を一気に下る。 ファアアアアーン!!! クラクションで下校中の生徒達が一気に両端へ逃げる。 いつも下校しているこの坂をこれだけ速いスピードで下るのは初めてだ。 ただ、この坂を下って喧嘩をしに行くのは、何回目かはわからないが。 「あいつ何してんねん!」 英一はさらに加速し、もう邪魔になる生徒は居ないのに 何故かクラクションを鳴らす。 「あのアホ!ケー、あいつTwittenerやってん?いっぺん見てや」 クラクションの音に紛れたまっくんの声が車内に広がる。 「おお、今戸塚のフォロワーから探してる」 「なんやねん、あいつ。一人で行くん好っきやなー、ボケナスが」 俺は少し落ち着いていた。大垣はそういう奴だ。一人で行く事をカッコいいと思っている奴なのでしょうがない。 今まで何回も一人で他校を攻めた事がある。 ただ今回は・・・今までの様に俺たちが加勢出来なかった。
/98ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加