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「オオッ、見つけた。たぶんこれや。@Oogakikasiwara。あいつTwittener なんかやってたんや」
「最近のツイートは?」英一が急かす。
「戸塚に送ってるわ。“俺、柏原西の№4やけど矢崎にお前潰せ言われてるから、まず俺んとこ来いや”ってツイートしてる」
「おもいっきり嘘ついてるやん。俺何も言うてへんやん。
嘘王や。嘘王。筆王とえらい違いや」
俺がふざけると、
「嘘王のアプリ欲っしい~」
英一もふざけ始めた。
「ハハハ!!何に使うねん!そのアプリ!」
ここでまっくんのツッコミが入り、
「そんなん言うてる場合ちゃうて。アクセル!いっぱい踏んでー!」
とケーが叫ぶ。
「了解!アクセルいっぱい踏むでぇーー!!」
ここで俺はしっかりとベタなボケを入れた。
「お前ちゃう!!英一や!!」
最後はケーのツッコミで終わる。
変わらない。喧嘩しにいく時はこれだけふざけ合いながら行く。
違うのは、仲間がやられた画像を見て喧嘩をしに行くという事。
携帯も進化したものだ。リアルタイムで仲間が負けた画像を
見れてしまうのだから。
その画像で、すぐに場所が特定された。
雨が線を描き、その線下で濡れた芝生。そこで仰向けに倒れている。
原口の画像とは違い、相手の姿は無く大垣一人。
背景には馴染みのある木製のベンチがあった。
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