26人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい」
『もっしぃ~』
腹立つ声が耳を震わせる。
「お前誰や?戸塚か?」
この一言で、英一、まっくん、けーがこっちに視線を運んだのが分かった。
『何や冷静やなぁ、ツレやられてんのに』
「あぁ?お前今何処おんねん??」
『ここ何処?わからーん!』
「そのスマホ返してもらいに行くから何処おるか早よ言えや」
『今日は疲れたから帰るねんー』
「わざわざ寝屋川から柏原まで来てもらっとんねん、
まだおもてなし出来てへんからな、河川敷戻ってこいや。」
『疲れた言うてるやろ?んん?ああ?』
・・・・・・タタン・・タタン・・・タタンタタン・・・
その時この河川敷の川沿いにある鉄道橋に河内国分方面(奈良方面)の列車が通り過ぎた。
『・・・タタンタタン・・タタン・・タタン』
その列車の音が、スマホの受話口に少しずつ近づいて来る。
「・・・・・!!そこで待っとけボケナスァ!!」
こいつは国分駅にいる 。
分かった瞬間俺は叫んだ。
「何処や!?」
英一が俺に近づきながら聞いてきた。
「国分や!」
「ケー、大垣頼む!」
急に走り始めたまっくんがケーに叫んだ。
3人共、土手を一気に駆け上がった。
最初のコメントを投稿しよう!