僕のママは良きおかず

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 それから僕は夏美を汚らわしく感じなくもなかったが、結婚式での夏美は至って清らかなものでその花嫁姿は絶品だったから女というものは、否、美女というものは装い一つで美しい儘、雰囲気ががらりと変わると思った。で、女は魔物という言葉が怪しく僕を惑わせた。  夏美と暮らすことになると、前の母と違って小うるさくないし、良く世話をしてくれるし、何と言っても器量良しだから何の抵抗もなく夏美を受け入れるようになり、夏休みになってから甚だしく照れながらも夏美のことをママと呼ぶまでに夏美と親しくなった。
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