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「お姉さんはだれ?」
少女が尋ねます。
「清空だ」
「きよらさん?」
「ああ、清空だ。先生と呼べ」
「うん」
「せんせー」
今度は少年と同じくらいの女の子が駆け寄ってきます。
女の子は綺麗な白銀の髪の毛でいて目がぱっちりの可愛らしい雰囲気を漂わせています。
「遅いぞ!シエラ」
女の子の名前はシエラ・シエル。
清空と髪の色がお揃いなのが自慢です。
「だって先生走るの速いんだもん」
「走ってるんじゃない速歩だ」
「違いがわかんないよ」
シエラは苦笑いを浮かべ少年の方を見ます。
少年は酷く怯え震えます。
「怖がらなくていいよ」
シエラは優しく笑います。
少年の目に涙が溢れました。
「もう大丈夫だ。
お前は私が守る」
清空はそういって豪快に笑いました。
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