01 固い皮膚を持つ少年

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「その甚平。クールポコ王国出身なのか?」 清空がそういうと少年は大きく首を横に振ります。 「そんなに全否定しなくても」 シエラは苦笑いを浮かべながらいいました。 「訳ありというわけか...... 深くは聞かない、では帰るぞ!」 「え?行っちゃうの?」 少年は不安になります。 「主もな」 「え?」 少年は驚きました。 「家族一人増えたね!」 シエラが嬉しそうに笑いました。 「家族?」 「ああ、少年!名前はなんだ?」 清空の問いに少年は黙ります。 「ん?」 シエラは首をかしげます。 その瞬間、清空は悟りました。 「なら私の詩空をやろう! 詩空丹歌というのはどうじゃ?」 清空はそういって少年の頭を撫でます。 「にか?」 「そうだ、お前の名前はニコニコの丹歌だ!」 少年に名前がついた。 詩空丹歌。 それが彼の名前になった。
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