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目を覚まし、少女は急いで布団から起き上がる。そして、自分の足を確認した。
傷は全くない。夢だったのだと改めて感じ安心したが、1人で眠る事は出来ず、母の部屋に行って布団に潜り込み眠った。
変な夢を見たのだとは家族には言えなかった。
言ったらまた襲いに来るかもしれないと思ったからだ。
そして、不安を抱えながら5日後の事だった。小学校から帰ると、母から曽祖母が病床についたと知らされた。
母と祖母と共にお見舞いに行った時には、曽祖母の体にいろいろな機械が繋げられた状態だった。
これは自分があの夢を見たせいだ。そう思ったがあまりの恐怖に誰にも言えずに、その思いを胸に抱えたまま月日は過ぎた。
その後曽祖母は亡くなり、お線香をつけに行った。
少女は幼い。小学校に行って友達と遊んだりしているうちに夢のことは忘れていった。
再びその夢を見るまでは……。
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