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土方との話
土方さんの部屋へ行くと、変な臭いがした。
「何…ですか。この臭い。」顔をしかめた。
永倉さんは思い出したかの様に声を出した。
「あ、歳な煙管吸ってるから。今だけ
辞めて欲しいか?」鼻をつまみながら頷いた。
「じゃあ、ちょっと待ってろ」そう微笑み、
襖を開けっ放しにして部屋に入った。
襖を閉めないのは換気の為だ。暫くして
永倉さんから許可が下りて、部屋に入ることが
できた。それにしても…あの鬼より怖い人の
部屋がこんな殺風景だなんて。派手だと思ってたけど。
まぁ、土方さんだから仕方ないかぁ。
「来たか」土方さんは書物から目を離してこちらを
見た。その目は恐ろしくて体がすくんだ。「へま
するなよ、伊吹」え、何で俺がすることになってんの?
出会った時の印象が最悪だったからでしょうね…。
分かるよ、自分でも。今でも後悔してる。だから、
永倉さんもしもの時は助けてくださっても良いよね!?
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