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第1話 希望を見つけ
東京都武蔵野市元吉祥寺駅前、5月のある夕暮れ時。
「世界の全てが敵になっても苦難を乗り越え、道を切り開けば希望は必ず訪れる」
「希望の扉を開いて、私が一歩踏み出せば貴方へ届くTRUE HEART」
私の名は、浅川 サキ14歳。お気に入りの廃墟ビルの屋上で穏やかな風に吹かれながら黒髪のポニーテイルをなびかせ、失われた摩天楼、新宿を眺めながら母が子守歌のように聞かせてくれた歌を口ずさんでいると‥‥
「サキ、やっぱりここに居たのか」
金髪で小柄な美少年が少しムスッとした表情で屋上へ現れた。彼の名はサカザキ=ライト
「ライト」
私は笑顔で振り向くとゆっくりとライトは近づいてきた。
「君はその歌が大好きだね」
「うん」
彼の祖父はドイツ人で祖母が日本人のクオーターだが元ゲノムカンパニーの研究員だったそうで彼も頭脳明晰で5歳の時、既にIQ150を超えていた超天才児。
そのためイーターやキメラウイルスについて研究を重ねあの化物を倒すための武器の開発を進めてくれている。
「そろそろ戻るぞ。夜になるとイーターが活発化して僕たちの生存率が10%になってしまう」
「分かっているわよ」
私は、ライトに言われるまま屋上を後にした。舗装が剥がれた隙間から雑草が生い茂る道を歩いていると人面ウミヘビ型のイーターが行く手を阻んだ。
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