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俺はサンディリャ王国のマリッタという地方領主の長男で、先日の戦でちょっとした武勲を立てた褒美にカリンナの第二王女であるカルメン姫を贈られることになっていた。
両国の位置付けはいわゆる同盟国だが、サンディリャとカリンナの国力は子供と大人ほど違う。残念ながらうちは子供側だ。
カルメン王女の美貌は国境を超える程の評判で、サファイアブルーの瞳と波打つ闇色の髪の持ち主だと知られていた。
ところがどうだ。目の前の花嫁の髪色は燃えるような緋色である。
式を終えた後の父はカンカンだった。
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