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僕はやたらと興奮していた。
そうでもなければ、こんなところに来もしなかったはずだ。
それに、こんなこともしなかったろうし、することも出来なかっただろう。
後悔してるのか…?
していないこともない…
しかしどこかで、"これでよかった"
"こうならなきゃ仕方がない"
とも思っている自分がいた。
こんな血塗れの情景を平気で見ていられる自分にも驚いたし、そんなものを作り上げてしまった自分にはもっと驚いていた。
何をしてるのか…?
早く逃げなきゃ…
いや、まだやり残したことがある…
そう思って一歩前に足を踏み出した時、何やら建物の外で音がした。
誰かが今、やってくる?
そう思うと急に焦りの気持ちが噴き出てきた。
まずい…!
すぐに逃げなきゃ… .
そう思って僕は、すかさずドアの方まで走って行き、建物の外に出た。
そこからわき目も振らず一目散に走り出した。
どこかに視線を感じる。
誰かに見られているのか… .?
周りをキョロキョロしてみたが、それらしい人物は見当たらなかった。
しかしどこからか視線を感じる。
とは言え、そんなもの、今更気にしてる場合じゃない。
今はまず逃げなきゃ… .
そう思って、僕は振り返ることを止めて、そのまま自分の家に向かって、まっすぐ走った。
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