おまけ

2/7
前へ
/355ページ
次へ
「あー、本当可愛い!もう、食べちゃいたいくらい♪ほっぺスリスリしちゃおう。」 『……。』 華澄との結婚式から数ヶ月後。 正月、1月2日。 わたし達二人は、昨日から小泉家を訪れている。 大晦日に華澄の実家に泊まり、昨日の午後にこちらへ。 今、華澄の腕の中には、1歳になったばかりの甥っ子、直くんが。 その両脇には母と姉が座り、直くんを見守っている。 「夏美も抱っこすれば?今なら直もご機嫌だし…。」 『いや、いいよ。』 「なっちゃん、本当可愛いよ。ほら、直くんも、おばちゃんを待ってますよー♪」 『だからおばちゃんはダメ。なっちゃんて、呼ばせるから。もう…。』 「直は華澄ちゃん大好きねー。全然離れないもの…。」 「そうですかね?わたしも直くん大好きー♪連れて帰りたいくらい。」 「夏美は、まあまあ子供には好かれる方なのに。直だけはイマイチね、何でだか…。」   と、母。 そうなのだ。 直くんは、わたしがおいでと両手を広げても、プイッと横を向いてしまい、手を出すことすらしてくれないのだ。(泣)
/355ページ

最初のコメントを投稿しよう!

381人が本棚に入れています
本棚に追加