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アレックスとどこで知り合って一夜を共にしたのか
聞いてみようよ、気になるくせに!
ダメ!
レイチェルは大人。誰かとベッドインする事くらいある…
私生活でそんなデリケートな部分に立ち入るなんて
デリカシーなさすぎでしょ
None of ya businessなんて
面と向かって言われたらショックで立ち直れないに決まってる
私の中でホリーヴァージョンのインサイドヘッドが
それぞれ主張してる…
足を組んで頬杖を突きながら
私を見ているレイチェルの表情は
まるで子供を見守る大人。
「何か言いたいんでしょ?
言おうか言うまいか躊躇してる時のホリーは
上目遣いで様子を伺って
目が合うと慌てて目を伏せるのよね。
可愛らしいから観察してても楽しいけど。
何?
あ!もしかして…」
ドキッ!として石像化してしまった。
「リアムのホットミルクと違うからでしょ。
はちみつがどこにあるかわからなかったのよ…
Dr.コナーのキッチンにそんなもんないかもね。
少しだけ砂糖を入れてみたんだけど。
おいしくないって言えずに遠慮して躊躇してたの?」
「ちっ、違う!そうじゃなくて…」
「何?」
「アレックスとレイチェルはステディな関係なの?」
ああああ
ダイレクトに言ってしまった。
私の質問にレイチェルは目をぱちくり。
「あ…ごめんなさい!
気分を害してしまう様な立ち入った事を聞いてしまって…」
レイチェルは私の隣に座ると
スッと私の簪を抜いて結い直した。
「乱れてたから直したわ。
プレゼントした簪、使ってくれてるのね。
よく似合ってる。
アレックスが事実を捻じ曲げて
誤解を招くような事言うから…
違うって言いかけた時にちょうど
Dr.コナーが下りて来たのよね」
「事実を捻じ曲げた?」
「昨夜色々あってね、あの子を拾っちゃった。
お金もないし行くアテもない彼女を泊めたのは事実。
だけど、リビングのカウチで寝てもらったわ。
私は自分の寝室で一人で寝た
何もない、あってたまるもんですか」
心の底からホッとした。
けど…彼女?
彼女って言った!!
「アレックスって女性だったの?!」
「そうなんだけど、男女どっちもいけるらしいわ」
「何?過激なあの子を拾って泊めたって?!」
突然、チェイスの声がした。
背後からレイチェルの首に腕を回し
軽く首を絞める真似をするところは
中高生の男子っぽい。
チェイスとリアムが私たちの向かいに
腰を下ろすとレイチェルが話始めた。
「ディナーをごちそうになって
昨夜、あなた達と別れたでしょ。
あ!アイスティーが冷蔵庫にあったから
負傷した戦士たちに持って来てあげるわ。
ちょっと待ってて」
ああ、そうだ。
一昨日、レイチェルが家に来て泊まってくれて
昨夜、帰って行ったんだ。
レイチェルと数日会ってない様な感じがした。
色々な事が起きてキャパオーバーなのか
時間の感覚がおかしくなってる…
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