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リビングのソファでくつろいだアンジーがニッコリ
「Hi! You guys!」
やっぱり肉体のある私たちと違ってホログラムっぽく見える。
レイチェルは動揺しながら
「ね…ねぇ…アレックス系のノリでフレンドリーなあの天使。
あれがホリーの姉、アンジェラ?」
私は首振り人形みたいにコクコク頷いた。
「そうだったけど… 厳密に言えば多少異なるかなぁ。
そっちの世界のラストステージでは確かに
アンジェラ=ハーディングだった。
羽はオプションとして置いといて……
今の私は本質の姿かたちなの。
人って輪廻転生を繰り返す度に前世の記憶は
忘れるってシステムなんだけど肉体から離れて本質に戻ると
すべての記憶、経験を思い出して統合する。
けど!転生して国や性別が変わっても瞳は変わらないね。
まぁいいや!アンジーで」
そう言った後、懐かしそうな目で私を見ながら
「ラストステージのアンジーの想いや記憶は一番強く残って
表に出てくるし、アンジーの面影を残す姿になってしまうのよね」
「ラストステージってことは、もう二度とこっちの世界に
転生しない、そういうことだな?!」
チェイスの質問にアンジーはきっぱり
「そういうことよ」
「で?背中に白い羽があるってことは天使になったのか?」
「元人間の天使。生粋の天使とは立場も能力も異なるけどね」
「ホリーの記憶が一部空白になったあの日から、アンジー。
君が一枚かんでるんじゃないのか?」
「リアム、一枚どころじゃねぇ!
がっつり関わってるだろアンジー!
ホリーの記憶が一部すっ飛んだあの日から今日の出来事まで
全部説明しろ。下手すりゃ俺たちは今日、事故で死んでたかも知れねぇんだぞ!」
「説明しなきゃいけないから来てるのよ。自分たちを切りつけてホリーを守ってくれたことには感謝してるわ。すごく賢明な判断だった」
そう言った後、アンジーは肩をすくめ
チャーミングな笑みを浮かべながら
「ごめんね。片足…どころか……
両足が浸かって抜けられないところまで巻き込んじゃって。
あー‥ 既に腰までどっぷり浸かってるかも」
「You What??」
チェイスとリアムがハモった。
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