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「突然ビビらすんじゃねぇ… で、何がわかったって?」
「SEEDを埋め込まれても初期段階なら簡単に剥がせるってこと。
魂がSEEDに支配される事を拒んで抗ってた。
人が持つ光の部分って簡単に飲み込まれないのね。
魂が私とホリーの存在に気付いて助けを求めて来た。
身体から本人の魂が上半身だけ抜け出る状態で
必死でこっちに手を伸ばして来た。けど、SEEDが触手を絡めて魂の上半身を掴んで引き戻そうとしながら
宿主の肉体を操って攻撃してきた。……案外器用よね。」
「感心してんのかよ…」
「ええ、まぁ…少しね。
格闘に関しては得意だから自信あるの。
だけど、憑依したホリーの身体を使うわけだから
重いのなんのって… 運動してない身体だってすぐにわかった」
みんなの視線が私に注がれた… いたたまれない。
ブ〇ックウィドウ張りの格闘を私の身体でやったんだアンジー。
身体のあちこちが痛くて筋肉痛になったのも頷ける。
「ま、ホリーの運動不足は置いといて話を続けるわ。
向こうが銃を取り出そうとした瞬間、隙が出来たから
必死でこっちに伸ばしてきた魂の手を片手で掴みながら
もう片方で正拳突きをくらわせた」
「天界で正拳突きを習ったのかよ…」
「まぁね。パワーの衝撃はゴリラ男の肉体じゃなくSEEDに直撃。
SEEDは男の身体からブっ飛んで、男の魂は自分の身体におさまった。
すぐに私もホリーの身体から離れて、SEEDを焼き尽くした。
跡形も残らないほどキレイにね」
「路地裏の青い閃光はその時のものかも知れないな」
「そう、ロン毛のパパさんの言う通り」
そう言った後、アンジーが私を見据えた。
「ホリー、私と組んで欲しいの」
え? ええええーっ?!
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