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私がチェイスをHUGしてあげたいのに30cm以上ある身長差は
私がしがみついてHUGされる形になってしまう。
「私の方が高かったら抱きしめてあげられるのに…」
って呟いた途端、チェイスが吹いた。
「俺よりデカいホリーにヨシヨシしてもらうのか。
ギャラリーから笑いは取れるだろうが…
俺はホリーを受け止める今のポジションが気に入りだ」
「As long as, I'm the hero of this little girl(この娘のヒーローでいられれば)って思ってるのよ」
「アンジー!勝手に心の声を読むなっつってんだろーが!
小っ恥ずかしい心の声をバラすんじゃねぇ!
そんなことより聞きたいことがある、教えろ」
「答えられない事もあるかもね、何?」
「アイザックが受けた試練って、何だ?」
「あー……、ちょっと内容については言えない。
こんな目に遭うなら自死を選ぶんじゃなかった、と
言いたくなるほどキツい試練、とだけ言っておくわ。
でもその一言を口にした時点でアウト。
幽玄界と闇を彷徨うことになるわ。
自死を後悔する様な一言を言ったら終わりとは
知らされないまま試練を受けるのよ。
でも、彼は後悔を口にしちゃいけないってわかってたみたい。
耐え抜いたわ。合格者を出したくない番人にとっては
誤算だった様よ」
ピピピピ
アンジーの手首に付けられたMADE IN HEAVEN時計型監視装置?の
黄色が点滅した。
「黄色の警告が何度か続いたら人間界から退場、なんてあるの?」
レイチェルの質問にアンジーが大笑い。
「サッカーのイエローカードみたいに?
大丈夫よ、赤の警告はヤバいけどね。
さて、次はこの家の結界について話しましょうか」
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