閉ざされていた過去

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  「ねぇ、心配だから ストレートに質問するわ。 あんた、どうやって子供が出来るか 知ってる?」 「え?」 また脳内でレイチェルの質問が 伝達されるまでタイムラグが生じてしまった。 この人はいきなり 何て事を質問してくるんだろうか…。 恥ずかしくて口に出来ない、いや そもそも言葉が出て来ない。 ここは頷いておけばいいか。  「あ、そ。 キスで子供が生まれるって信じてそうな気がして 心配したわ。 じゃあ、もうひとつ。 同年代の男の子に興味はある? まさかとは思うけど… チェイスとリアムのお嫁さんになるとか くったくのない笑顔で言い出すんじゃないかと 一抹の不安が…。」  「同年代の男の子は怖い。 街中やスクールバスで彼らが 何人か集まって大声で騒いでるのを 見たら恐ろしくて近寄りたくないもの。 幼稚園の時もそうだったけど… 男の子って私にはみんな シドに見える。」  「トイストーリーの?」 頷くとレイチェルに大爆笑されてしまった。  「チェイスとリアムは私にとって 子供の頃はお父さんだった。 でも今はそれだけじゃなくて お兄さんの様でもある、かな。 リアムは食生活に気を使う繊細なところが お母さんっぽいと思う。 二人は私にとって家族だから お嫁さんになりたいなんて 考えたことも思ったこともない。 レイチェルだって私にとっては カッコいい親戚のお兄さん、お姉さんみたい。」 優しい笑みを浮かべたレイチェルは  「血が繋がってるから家族、じゃないのよね。 さ、キッチンの片づけを終えたら 何もしなさすぎるあんたの 身だしなみを整えよう。 細かいリアムもさすがに 年頃の女の子のオシャレまでは 気がまわらないか。」 片付けを終え、ドレッサーの前に 座らされた。
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