そして私は

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ある街にある何の変哲もない一軒家の一室に、一人の女の子がいた。恐らく女子高校生。 部屋に敷いた布団にくるまっている。 「えっ、ちょっ、ちょっと待って?!」 寝転がっていた彼女はガバッと身を起こした。手に握られているのはスマートフォン。 開かれたその画面には140字制限のついたSNS。 彼女の目はその小さな画面を凝視していた。まさに釘付け。 「えっちょ、信じらんないんですけど!?何!?何これ?は???」 何が信じられないのだろうか?何をそんなに興奮しているのだろうか。 彼女は口を抑えブルブルと肩を震わせている。 次の瞬間、息を止めていた彼女は怒濤の勢いで喋り始めた。 「ちょまっ、ほんっ、え?推し絵師が私の大好きなアニメの最推し描いてるんですけど!!!しかもA×B!我が推しカプ!は?尊っ!!何これかわいい!!!保存保存!はぁ~ーーーもう何!?私今日死ぬのかな???いや今なら死んでも良い………… 」 スマホを胸に抱いて再び布団の上に倒れた。どうやら幸せを噛み締めているらしい。 ピロン♪ スマホから通知音が響いた。 みるみる目が見開かれていく。 「え??連投……?」 どうやらさっきの推し絵師とやらがもう一枚絵を投げたようだ。 「──────~~~~~ッ!!!!!!」 声にならない叫びをあげ、スマホはそのまま宙を舞った……。
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