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「メールじゃないですか?」
《いやいや・・・たまに手ぇ止めて考え込んでるだけで、基本ずっと打ち続けてるから。メールにしては文が長すぎる・・・怖い》
「じゃあゲームですかねぇ?」
《何か違う気がする・・・怖いあの子。オーラヤバいから、ごごごって音しそうマジ恐怖。あ、今一瞬ニヤッてした怖っ・・・》
タカさんは声を潜め、しきりに『怖い』を連呼する。
「嫁が楽しそうにしてるならそれでぼくは満足です」
きっぱりと言ってやると、不服だったかタカさんが特大のため息をついたのが聞こえた。
《薄笑い浮かべながら画面凝視して、ちょくちょく鼻で嘲笑うって、これどんな休日の楽しみ方ー・・・?》
《ふっ・・・はっはっはっはっ・・・》
《ほ、ほら今の聞いた?》
「ラスボスがとり憑いたみたいな薄気味悪い笑い声なら聞きましたけど」
《それ、アンタが嫁と称してる子だから》
ぼくは興味なさげな相づちを打つ。
「嫁が笑ってさえいればそれでいいです」
《どや顔止めなさい。アンタさぁ・・・自分じゃ良いこと言ったつもりだろうけど、実際アレただの不気味な人だからねぇ?》
不思議だ。何故どや顔をしていたことがバレたのだろう。
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