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異世界転移した初日
僕は、上原 陸(うえはら りく)。どこにでもいる平凡な高校1年生だ。
僕はいつも通り学校が終わり家に帰って部屋で寝ていたはずなんだけど、目が覚めたら隣に知らないイケメンが寝ていた。
「はぁ!?えっ、だれ!?なんで僕の布団で一緒に寝てるの!!」といい、僕はガバッと起き上がった。
そしたら、あら不思議。何故かそこは僕の部屋ではなく、見知らぬ部屋だったのだ。
えっ、どこここ。もしかして…誘拐された?誘拐されたにしては、何も縛られてないし…、だけど、目の前の黒長髪のイケメンが起きる前に逃げた方がいいだろうと思い、僕は腰を上げた。
そしたら、目の前の寝ていたはずのイケメンが、僕の腰を掴み離さなくなった。僕はできる限りの力で抜け出そうとするが、全く抜け出せる気配が無く、そのまま約30分ほど経ってしまった。
しかし、朝起きて30分もすればさすがにトイレに行きたくなるもの…仕方ないと思い、目の前のイケメンを起こすことにした。
「あのぉ…、すみません。ここ何処ですかね?あと、トイレに行かせて欲しいんだけど…」と言いながら、イケメンの体を揺すったが一向に起きる気配はなかった。そして僕は、我慢の限界だったのでつい叩いてしまった。
「おい、いい加減起きろよ!!トイレ行かして!!漏れるから!!」
いや、本当にこの歳でお漏らしとか無いから!!早く早くとペシペシ叩いていからようやく起きたみたいだ。
「ん…お前は誰だ?」
「いや、それはこっちのセリフ…の前に、漏れそうだからトイレに行かせろよ!?」
「その前に名を名乗れ。どうしてここにいる?」
「うぅー、名前は上原 陸。後で何でも言うから、お願い。おしっこ!!漏れそうなの!!」
「わ、分かった…こっちだ。」
ふぅ、何とかお願いしてトイレに間に合った…。それよりここは本当にどこだろう。確実に僕の家ではないし、チラッと窓を覗いて見たけど、角の生えた犬とか見たことない生物が見えたような気が・・・いやいやいや、そんなの現実に居るわけないし気の所為だよね。
「おい、何ぼーっとしてる?終わったのなら早く来い!!」
「は、はいって、トイレに入ってくるなよ///!!」
「おい、勝手に人の部屋に入っといて、その言い草はなんだ?」
ひぇっ、急に怖くなったよこのイケメン。いや、確かに僕の言い方も悪かったけど…
「ごめんなさい。だけど、僕もなんでここにいるか分からないし、そもそも君は誰でここはどこなの?僕自分の部屋で寝ていたはずなんだけど…」
「俺のことを知らないのか?」
「何言ってるの、この人…」
いや、本当にちょっと自分がイケメンだからって何言ってるのこの人?もしかして、ナルシスト??やばい感じの人??
「ふん、この俺にそんなこと言うとはな…、俺の名前はシュナル・オルマゴウ。このハルディッシュで、魔王と言われている。」
「えっ、シュナル・オル…ハル…魔王?」
えっ、僕英語苦手なんだけど…何?外国の人?けど日本語喋ってるよね?あと魔王とか聞こえたけど、厨二病とか?
「はぁ、一言で伝わらないのか。俺のことは、シュナルと呼んでくれ。」
「シュナルさん?」
「そうだ。そして俺は、この世界…ハルディッシュの魔王だ。」
「は?魔王?というか、ここ日本じゃないの?バルディなんたらって聞いたことないよ?」
「お前の言う日本こそ聞いたことないぞ。数百年に1度異界人が来ると言われているが、お前はそれか?」
「異界人…って、え?魔王って、もしかして魔法とか使えたりするとか?」
「魔法か?あぁ、それならほら。」
そう言い、魔王…シュナルは、右手で軽くぽっと炎を出した。
えぇ!?本当に出してる!!ってことは…
「ここ、本当に異界…というか、異世界なの!?!?」
「そうだな。俺は日本とかいう国知らないし、その可能性が高いと思うぞ?」
「じゃあ…も、もしかして、もう、帰れないの?」
「だろうな。」
やばい、帰れないって思ったら…涙が、急に…うぅ、うっ…。
「おい、泣くのでは無い。俺が泣かしたみたいだろ。」
「うぅ…ごめっ、な、さ…」
でも、もうお母さんやお父さんに二度と会えないと思ったら、涙が出てきてしまう。それが全く止まらないんだ…
「はぁ、だから泣くなと…くそっ」
シュナルはそう言い、僕にキスをした。
「えっ、んむっ、なんで?」
「俺様が慰めてやったんだ。喜べ。」
またキスをされた。そのまま、舌も入れられ、絡められクチュクチュと水音が響く。
「んっ、やめっ、ふっ、ちょっと…んん」
えぇ、もう驚きすぎて悲し涙は引っ込んだよ!!
僕初めてなのに!!今度は違う意味で涙が出てくるよ…。
だけど、男にキスされて気持ち悪いはずなのに…全然そんことなくて、気持ちよくて、このまま続けられたらちょっとやばいかも…。
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