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パチパチしたまつげに、肩までの金髪、ピンクのドレス姿。あちこちにタトゥーが見える。英語の文章に、かわいいキャラクター、なぜか漢字もある。
「ハーイ! あなたがココのソウルメイトのナオミね! すぐに分かったわ!」
ブロンドこけしが言うと同時ぐらいに、何体ものこけしが窓から私の部屋にぞろぞろと入ってきた。
みな、上機嫌だ。動くたびに、かつかつと木のぶつかる音がする。
「オーウ、ナオミ! 今日もこけしナイトだったのよ!」」
「こけしナイト!?」
「イエー! クラブイベントよ! 私達、無料で入れて貰えるの!」
クラブに行ったことがないので、よく分からないけれど、そういうものなのかな。
……って。ちょっと待って。そういう問題じゃない!
「ココ……それって毎日、遊びに行ってたってこと?」
「オウ! ソウルメイトたちと交流していたのよ! ノンアルコールカクテルを飲んだり、お喋りしたり。とっても楽しいんだから!」
いや、それが遊んでるってことじゃないの?
ココにお説教しようとした途端、どこからか音楽が流れ始めた。聞いたことのない曲だ。
「ワーーオ!!」
「ウー!!」
たちまちこけしたちのテンションが上がりだす。
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