19人が本棚に入れています
本棚に追加
こけしが喋るとか、カリフォルニアガールとか、そんなことあるわけがない。
そう思うと、そんな気がしてきた。夕食前にうたた寝したときに見た夢だったんだ。
ずいぶんとリアルな夢だったなあと思いながらも眠りについた。
朝起きたら、私の勉強机の上でココが寝ていた。クッションに埋まって熟睡している。床に置いていたはずのクッションが、いつのまにか机の上に移動している。
「ココ……!」
夢じゃなかった。
やっぱりいた。喋るこけし、カリフォルニアガール。
「クッションが……。それに窓をどうやって開けたの?」
寝る前に窓を閉めて、ロックもかけたというのに。
外から入ってくることなんてできない。
「あ、もしかして……」
ひらめいた。
「うっかりかけ忘れたのかな……?」
きっと昨日は窓をちゃんと閉めてなかったんだ。そうに違いない。
「……オウ、ナオーミ?」
ココが目を覚ました。
ゆっくりとクッションの上に立ちあがった。
「ココ? いつ帰ってきたの? 窓から入ったの? ねえ、どこに行ってたの?」
最初のコメントを投稿しよう!