死後の世界研究倶楽部

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そこには、マグマの塊のような真っ赤な星があった。生きているような大きな火柱をいくつも纏う星は、今の距離でも蒸発しそうな程の熱を感じさせた。 勿論、それは想像であり実際には暑さなどは一切感じれない。ただ、視覚で熱まで感じることができるほど、それは迫力があった。 「これが太陽か。」 僕は基本インドアな性格なので、学校や友人と会う時以外は部屋に閉じ籠っている。無論、部屋で研究をしているわけだが。 運動もしない僕には、太陽の有難みというのをあまり考えたことも感じたこともなかった。 だが、この距離で太陽を見て、太陽を崇拝する世界の人々の気持ちが理解できた。 太陽は、間違いなく僕らの命の源だと、母なる存在だと感じた。
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