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「どう言うつもり?!
もう帰ってくれないかな!
邪魔なんだけど。」
私が叫ぶと、
周りの外野が
「そんな連れない事言わないよ〜!
彼氏が可哀想だよぉ〜。」
他人事だと思って好き勝手な事を言い出した。
私は恥ずかしさより段々ムカついて来た。
「チョ、チョット静かにしてもらいません!部外者は立ち入らないで。」
「マイカ!
もうしょうがないからここでコクる!」
僕は不本意だったがここまで話して途中でやめる訳には行かないと思った。
「ヤダヤダ!絶対ヤダ!
こんな遠くに二人離れて川岸の橋の上で、しかも知らない人達が見てる前でなんて!
それに何でこんなに叫び合わなきゃならないの!
もう絶対、
あ・り・え・な・い!」
私は目一杯の大声で叫んだ。
「僕は君にいっぱい寂しい思いをさせてしまった!
でもマイカはいつも笑顔を絶やさないで僕に優しい眼差しで応えてくれてるよね。」
二人は少しずつ橋の真ん中に歩いていた。
「もう二度と寂しい思いはさせない。」
僕らはもう叫ばなくてもいい距離に近づいていた。
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