epirogue? No! Prologue!

5/7
前へ
/574ページ
次へ
「他にも何か視えるの? 幽霊とか神様とか」 「幽霊は視えるけど神様は視えない」 「へ〜」 「アンタ……柚子木くんは?」 「俺は……そうだな、幽霊は視えないけど精霊的なモノは視える」 「精霊?」 「うん、龍とか妖精とか。だから鳳凰視たの初めてで感動したよ」 「へ〜」  それは幸せ者だ。美しく神秘的なモノだけ視えて幽霊は視えないとは、羨ましい限りだ。 「姉さん名前は何ていうの? 俺は……」 「柚子木光くん、でしょ?」 「あ、知っててくれた?」 「顔と名前だけはね」 「それは光栄です」  そう言うと白く輝く歯を見せて笑った。芸能人って本当に歯が白いんだ。 「栗本愛……」 「え?」 「名前聞いたじゃん」 「あ、そうそう。へぇ、栗本愛さんか。じゃあこれからは"愛"って呼ぶね」 「え!」  いきなり呼び捨てかよ!
/574ページ

最初のコメントを投稿しよう!

305人が本棚に入れています
本棚に追加