中二病にもほどがありませんか?

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「だから、拒否するって言ってるの!そんなん望んでないし、フツーに信じてないし。 第一、そう言うのなら望む人(所謂、中二病患者)が、いっぱいいそうだし。」  そう。事実、そう言う〝痛い夢想〟してる人なら、掃いて捨てるほどいるんだろう。  昨今〝ヲタク〟は大衆文化で、〝ヲタク〟は一つの人種と言ってもいい。  かく言う私も、ある意味〝倹約(節約)ヲタク〟である。まぁ、実益兼ねてるから、正確には違うんだろうけど。 「だから、貴女なの。神々(私達)を信じず、望まぬ者。望む者には応えてはいけない。 それが、私達『神々の不文律(ルール)』だから。」  そう言いきった女神は、真剣な顔をしていた。それは酸いも甘いも噛み分けただった。  望む者には与えられず、望まぬ者にこそ授けられる。世の(コトワリ)とは、何と理不尽に出来ているものか。 「安心して。『異世界』と言っても、記憶と知識は持ち越せるわ。華宵(かよい)として生きた記憶を『前世』として覚えたまま、ね。 更に、チート能力付きで、容姿や周囲の環境は望む通りにしてあげられるの。」  望む通りの容姿………やっぱり、異世界でも〝美形は正義〟なんだろう。ラノベ設定とか、そうらしいって聞くし。  こうなると、そう言った類いのもの(ラノベ)を読み漁ってなかったのが悔やまれる。 「なら、最上レベルの美人がいいわ。青みがかった銀髪に菫色の瞳で。」 「環境はどうするの?選べるのは家族構成と、身分よ。平民と貴族と王族(皇族)。貴族以上なら、婚約者も用意出来るわ。」 「………両親は健在で、愛してくれるならそれでいいわ。………あんまり柵のない中堅貴族がいいかな。婚約者は………ありきたりでいい、任せる。」
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