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詳しくはわからないけど、貴族と言うからには〝政略結婚〟とかが当然なんだろう。
すっごい醜男とか、ニートとかで、衣食住にさえ困る、ってことがなければそれでいい。
「中堅貴族なら『伯爵』かしら、手堅い選択ね。婚約者は侯爵家子息くらいが妥当な線よね。名前はどうするの?」
(※華宵は、そのテのゲームやラノベに詳しくないので『悪役令嬢の婚約破棄物語』がありきたりなのをしらない。)
「よくわかんないから、それで構わないよ。名前?名前かぁ………」
それは考えてなかった。う~ん、何かそれっぽい名前。
でも、国籍次第で同じスペルでも、読み方って違ってくるんだよね。大体、どこの国がモチーフなんだろう。
「華宵、難しく考えないで。剣と魔法のメルヘンな世界よ。気楽に考えてみれば?」
ええ~。でも、名前って結構、重要でしょ?一生モノだし。伯爵って付いて、おかしくない名前。結婚したら姓は変わるかもだけど………あ!それなら………
「ティアラ………『ティアラ=セレスティア』がいい。ダメかな?」
昔、好きだったファンタジー小説に出てくる主人公と、その親友の精霊の姫君の名前。
両方とも『名』だけれど、精霊の姫君の『セレスティア』はファンタジー世界なら、姓でもイケるだろうし。
二人とも慈愛に満ちた心優しい性格で〝ザ・聖女〟ってカンジ。主人公は赤髪・青目で、精霊の姫君は金髪に緑の瞳だったけど。
あの頃は子供心に憧れたモノだったけれど、今でこそ『いねえよ、そんな完璧人間』と思う。
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