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はうーー。超幸せそうに私の合図を受け取ってくれた。
「さゆりも食べてみ。あーん」
「自分の作ったモノを好きな人からあーんされるとは、中々に奇妙(笑)」
そう言いながら、一口。
「我ながら……」
「ウマイっ!なっ!うちは、ホンマ幸せ者やー」
「私も。だって、こんなに美味しそうに頬張ってくれる。その姿をこんな特等席で見せてくれる。喜びが直に伝わってくるのが、何より幸せ」
「さゆりーーーー」
優しい微笑みは、私の心をわし掴むかのように、締め付ける。だけど、苦しくない。
苦しくないけど、キュンキュンして……苦しい。
「ゴホッ」
「むせてる!?茶飲んで!!」
慌ててカップを差し出された。
「あー、びっくりしたー」
「ちゃんと口の中なくなってから次の一口を頬張れなー?」
「かたじけない」
「今日は私が晩飯作るから、ゆっくり味わってお食べ」
「はーい」
バレンタインデー。さゆりから貰った甘すぎない甘いケーキは、癖になる味。さゆりそのものやなって思いながら、2つのカップケーキを完食した。
終。

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