魔法少女!?と愛の化け物

2/8
前へ
/8ページ
次へ
「オツカレ~。報酬はいつも通りネットバンクに入れておくからサンプル提出してねン」  未だにこの博士の性別は知らない。というか姿形も知らない。  私は普通の、どこにでもいる女子高生。ある日、突然私の家に分厚い封筒が送られてきた。“バケモノ退治”のお知らせだった。  日本には突如として“バケモノ”が現れるようになった。それは大きかったり、小さかったり、赤かったり青かったり、目は一つだったり二つだったりするけれど、共通点は“ヒトガタ”だということ。そしてそのバケモノ達は愛を求めて彷徨うのだ。愛を求めて、なんてロマンチックな表現だと思われるかもしれないけれど事実、そうなんだから仕方ない。バケモノ達は人間達を襲って人間の中にある“愛”を取り上げるのだ。そして体に取り込んだバケモノは更に凶暴化して街を壊してく……。  愛を取り上げられた人間はと言うと、案外けろっとしている。けれど、少しだけ性格が荒々しくなるそうだ。    だからといって放っておくわけにも行かない。けれどバケモノの力は強く、銃もナイフも爆弾も効かない頑丈な体を持っていた。これ以上街を壊されるのは困る! そんな中、動き出したのは“博士”と呼ばれている存在だ。その人は一通の音声付きメールを政府に連絡を回したそうな。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加