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何枚ものモニターの一枚がブラックアウトした。それは最近チャレンジを始めた女子高生のものだった。はやかったな、と白衣の姿がため息をついた。年齢が若いとバケモノ化するのが早いのか、それとも禁忌事項を守れない性格ゆえか。
「……博士。これで何人目ですか」
脇から事の顚末を見届けた助手がバインダーを片手に現れる。
「ンん~と、わからないなぁ。そういうの数えないからサ」
「まったく、よして下さいよ。VRマシーンをいくつ壊せば気が済むんですか」
「やれやれ、これも実験段階だというのに」
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