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それからというもの健一は休み時間なんかに直美が吉田と親しげに話し合っている姿をよく目撃するようになった。勿論、隆も・・・
二人は直美と吉田が親しくなっていくのを横目にどうすることも出来ず荏苒と時は過ぎて行った。
そうして冬休みになった或る日、隆は悶々とした思いをぶちまけたくなって近くの冬山に出かけた。
夏の白い花の代わりに白い雪が枯れ木や枯草に所々に積もり雪化粧されカラスウリの赤くて丸い果実が点々と目に映って山は様変わりし自分も様変わりしたと思ったりしながら中腹まで登った隆は、白い息を吐きながらよしここで良いと思い、向こうの冬山に向かって思い切り叫んだ。
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