『受け継ぐもの』編

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「うん・・・うん・・・ぐすっ」 「は?なんでお前が泣いてんの!?」 「だって・・・だってぇ・・・」  阿佐美がボロ泣きしている。西山は阿佐美のグラスを思わず手に取ってにおいをかぐ。 「アルコールは入ってねぇな・・・。おい、なんで泣くんだよ」 「だって、あんた、いい話するんだもん・・・」 「お前シラフなのに泣き上戸かよ・・・。はあ、もう面倒くせえなぁ」 「夏樹ちゃん、私たち、待ってるからね!」 「そうだよ。僕たち、さっき説明会には出たけど、採用担当ではないから、いろいろ相談には乗れるから。なんなら、採用選考をすっ飛ばしてパイロットになった勇治より、ちゃんと選考を経て、自社養成パイロットになった俺たちのほうがよほど、選考の相談には乗れると思うよ」 「ふふふっ、確かにそうですね。」
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